2011年09月25日
ローカルサミットが富山県南砺市で開催
第4回ローカルサミットが9月23日から3日間、富山県南砺市で開催された。
このローカルサミットは、2008年に先進国首脳サミットが北海道の洞爺湖で開催されたのを機に、全国のまちづくりの有志が、日本の地域の問題を協議するとともにグローバル資本主義に起因する人類・地球・いのちをめぐる諸問題を根本的に捕らえ、成長市場主義から自然と共生・循環に立脚した価値観への転換を図ろうとする目的で開催してきた。第1回目は、サミットと同じに北海道帯広市で開催されその後、愛媛県松山市・宇和島市、神奈川県小田原市、そして第4回は、富山県南砺市の利賀の合掌造りの里で開催された。
今回のローカルサミットでは、3月に発生した未曾有の地震と津波、原発事故を真正面からとらえ、いのちの尊さを考えるとともに東北復興への具体的な提案を行うという大切な議論の場となった。
開催地である利賀(とが)地域には、もともと「土徳(どとく)」の生き方が根付いていた。それは、地域には土地の徳があるとされ、信仰心をもち自然や伝統などの人間を超えた力によって生かされていることに感謝し、謙虚に生きるという精神風土から生まれた考え方である。この「土徳」の精神が息づく南砺市でのローカルサミットの開催は、まさに、地震と原発の問題を考え、地域再生を考えるのに最も相応しい会場地となった。
3日間で約200人の専門家と関係者が全国から集まった。
地域産業おこしに燃える人でもある、気仙沼の畠山重篤氏によるキースピーチがあり、「森は海の恋人」の思想をもとに、東北の海の復興には、森のメンテナンスの大切さ、そして鉄の重要性が語られ、あらためと自然の循環と環境保全が大切かが伝わってきた。
そのほか、「地」「水」「火」「風」「空」をキーワードの9分科会分かれて、医療と食、農林漁業の再生と地域の自立、金融の新たな形、自立型エネルギーなどについて活発な議論が交わされた。燃える人としては、山梨県庁の手塚 伸さんや愛媛銀行の福富治さんも分科会に参加。
私は、このローカルサミットには毎回参加しているが、今回は、「行政と市民をつなぐ新たなセクター」の分科会でパネリストを務め、「新たな公共」を進める具体的な手法について提案した。日本では戦後、行政が肥大化・硬直化し、3月の未曾有の地震の前に行政や政治の限界が露呈された。今後は、足元そして現場にいる市民の自立と自主的な働きなくして日本の再生はありえないという認識に立った。
この3日間の議論を経てローカルサミット宣言では
、日本人が長年に渡り培ってきた、自然と対峙せず、自然と共存し、地域の人々と絆を深め、自主自立の精神にたった生き方を目指すことが確認された。物質的な豊かさから脱し、地域の絆を深め、自然と共生する暮らし方を構築しようとする宣言であった。いわば、日本の未来は、懐かしい過去、伝統に答えがあるということだ。
交流会には、第3回主催地である神奈川県小田原市の加藤憲一市長、第5回目の開催地となる鹿児島県阿久根市の西平良将市長、それと南相馬市の櫻井勝延市長も顔を揃えていた。その交流会の中で最もパワフルでお元気だったのは、ホスト役である南砺市の田中幹夫市長だった。すべての方に声をかけ、気配りとともに、ローカルサミットの根底にある新しいまちづくりの手法を学ぼうという姿勢がにじみ出ていたように感じる。そして、事務局の吉澤保幸さんのご尽力に感謝感謝。
すばらしい方々との再会と出会いでした。パワーを貰いましたね。
南砺市の田中幹夫市長と南相馬市の櫻井勝延市長(中央)とともに会場で
このローカルサミットは、2008年に先進国首脳サミットが北海道の洞爺湖で開催されたのを機に、全国のまちづくりの有志が、日本の地域の問題を協議するとともにグローバル資本主義に起因する人類・地球・いのちをめぐる諸問題を根本的に捕らえ、成長市場主義から自然と共生・循環に立脚した価値観への転換を図ろうとする目的で開催してきた。第1回目は、サミットと同じに北海道帯広市で開催されその後、愛媛県松山市・宇和島市、神奈川県小田原市、そして第4回は、富山県南砺市の利賀の合掌造りの里で開催された。
今回のローカルサミットでは、3月に発生した未曾有の地震と津波、原発事故を真正面からとらえ、いのちの尊さを考えるとともに東北復興への具体的な提案を行うという大切な議論の場となった。
開催地である利賀(とが)地域には、もともと「土徳(どとく)」の生き方が根付いていた。それは、地域には土地の徳があるとされ、信仰心をもち自然や伝統などの人間を超えた力によって生かされていることに感謝し、謙虚に生きるという精神風土から生まれた考え方である。この「土徳」の精神が息づく南砺市でのローカルサミットの開催は、まさに、地震と原発の問題を考え、地域再生を考えるのに最も相応しい会場地となった。
3日間で約200人の専門家と関係者が全国から集まった。
地域産業おこしに燃える人でもある、気仙沼の畠山重篤氏によるキースピーチがあり、「森は海の恋人」の思想をもとに、東北の海の復興には、森のメンテナンスの大切さ、そして鉄の重要性が語られ、あらためと自然の循環と環境保全が大切かが伝わってきた。
そのほか、「地」「水」「火」「風」「空」をキーワードの9分科会分かれて、医療と食、農林漁業の再生と地域の自立、金融の新たな形、自立型エネルギーなどについて活発な議論が交わされた。燃える人としては、山梨県庁の手塚 伸さんや愛媛銀行の福富治さんも分科会に参加。
私は、このローカルサミットには毎回参加しているが、今回は、「行政と市民をつなぐ新たなセクター」の分科会でパネリストを務め、「新たな公共」を進める具体的な手法について提案した。日本では戦後、行政が肥大化・硬直化し、3月の未曾有の地震の前に行政や政治の限界が露呈された。今後は、足元そして現場にいる市民の自立と自主的な働きなくして日本の再生はありえないという認識に立った。
この3日間の議論を経てローカルサミット宣言では
、日本人が長年に渡り培ってきた、自然と対峙せず、自然と共存し、地域の人々と絆を深め、自主自立の精神にたった生き方を目指すことが確認された。物質的な豊かさから脱し、地域の絆を深め、自然と共生する暮らし方を構築しようとする宣言であった。いわば、日本の未来は、懐かしい過去、伝統に答えがあるということだ。
交流会には、第3回主催地である神奈川県小田原市の加藤憲一市長、第5回目の開催地となる鹿児島県阿久根市の西平良将市長、それと南相馬市の櫻井勝延市長も顔を揃えていた。その交流会の中で最もパワフルでお元気だったのは、ホスト役である南砺市の田中幹夫市長だった。すべての方に声をかけ、気配りとともに、ローカルサミットの根底にある新しいまちづくりの手法を学ぼうという姿勢がにじみ出ていたように感じる。そして、事務局の吉澤保幸さんのご尽力に感謝感謝。
すばらしい方々との再会と出会いでした。パワーを貰いましたね。
南砺市の田中幹夫市長と南相馬市の櫻井勝延市長(中央)とともに会場で
Posted by 関幸子 at 10:07│Comments(0)