2014年11月25日

人口減少社会にどう立ち向かうのか

平成26年11月23日に第13回いたばし共働・市民フォーラムが開催された。このフォーラムは、区民の有志が作った組織で、政治や団体と関係なく区民の自主的な勉強会組織となっている。この代表の鈴木 好行さんは、サラリーマンをしながら中間と一緒に板橋区の課題を区民目線でその解決方法を探ってきている。既に13年を迎え、地元にしっかりと根を張った組織となっている。こうした自主組織の存在は、住民自治にとって大きなちからとなっている。
今回鈴木さんから依頼を受けて、「人口減少社会にどう立ち向かうのか」 のシンポジウムのパネラーとして出席した。

人口減少は、既に藻谷浩介氏が10年、全国行脚しながら、地域に対して、早期に対応策をとることの大切さを説いてきた。私も同時に自治体でこのテーマで講演させていただいている。
今年に入ってから、日本創成会議が20ー30代の女性の人口比率から2040年に消滅可能性がある自治体が896にものぼるというショッキングな報告が出されている。
今回のフォーラムの基調講演は、創成会議の報告に基づき「地域消滅」を書かれた増田寛也氏(元総務大臣)が登壇した。東京で一般区民向けに直接お話しする機会が珍しいこともあり、板橋区の住民にとっては貴重な体験となった。増田氏の指摘で最も重要だと感じたことは、
1 年齢構成のアンバランス⇒社会保障の崩壊
2 国土利用のアンバランス⇒極点社会の出現 
  極点とは東京だけが人口を集めていくという、超集中国家となることを意味している。この大きな、解題にどう立ち向かうのか。
 という指摘である。

シンポジウムでは、板橋区の太野垣孝範総務部長、板橋区区議会議員熊倉ふみ子氏、武蔵村山市長の藤野勝氏、と私、鈴木さんがコーディネーターという布陣である。
今回パネラーとして、指摘したことには、
1 地方自治体の規模によって戦略を変える必要があること。
  現在1万人未満に自治体は485、1万ー5万人未満が693あ 
  り これだけで66%にもなる。日本の約7割は、規模が小さい
  自治体だという現実を直視することが重要となってきている。
  板橋区は54万人規模であるために、TOP35自治体に入り、
  都市型の戦略が必要だと行くことになる。

2 地方で5万人未満の特徴は
  ・ 高齢者の人口ピークは過ぎ、人口減少と過疎化の同時進行
  ・ 合併による面積が拡大、拠点施設の統廃合へ
  ・ 国土保全の1次産業従事者の高齢化と耕作放棄地の拡大
  ・ 少子化の影響で学校施設は過剰で転用か廃止へ

3 都市の特徴
 ・ 現在は、東京、大阪、名古屋へ人口の3極集中
 ・ 高齢者急増による医療、福祉、会議施設の圧倒的不足
 ・ 生活保護船体層化による財政圧迫
 ・ 都市インフラ(電気、ガス、安全対策、交通)コストの増大
 ・ 女性就業拡大による保育施設不足


こうした、地方と都市との構造がおおきくことなることから、
板橋区として都市型の政策が必要となっている。
その視点としては

1 全国統一基準から地域機銃へ
2 複合化・融合化 施設だえkでなくサービスも融合化へ
3 官民連携 間だけでなく、民間、大学、地域住民との連携へ

区部では、全国から集まってきている20-30代の方々が結婚し、生活し、子育て、教育できる環境づくりを進めることが最優先にすべきせいさくである、その中でも雇用政策は欠かせない。

良く、若者を地方に戻ってもらうこと、もしくは移転していただくとの議論も多いが、この数年では大きな方向転換はできない。
まずは、東京にいる若者に結婚し、出産するということに関心と希望を持ってもらうことではないだろうか。
そのことを都市部の自治体は認識することが重要である。都市の生活を豊かにすることは地方も作ることになる。

こうした提案を行ってきたが、シンポジウムではどのように受け止められただろうか。

人口減少のスピードを遅らせ、出生率を上げるには、ひとつの政策では成功しない。個々の事業をつみあげることであろう。


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Posted by 関幸子 at 17:02│Comments(0)まちづくり
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