2016年11月10日

地方創生 長井市

2014年の12月に「まち・人・しごと創生法」が制定されてから役2男が立とうとしています。2016年の3月には、ほとんどの自治体で、人口ビジョンと地方版総合戦略が策定されています。
人口ビジョンは、地域の人口動態、若者の流出などを見据えて、2040年までの、各地域での人口分析をして、人口の目標値を定めたものです。
総合戦略は、①地域でし仕事を創る。②若者の地域への流れを創る。③若い世代の就労、結婚、出産、子育ての希望を叶える。④広域的な地域何連携を図る ための具体的な事業を定めたもので、各事業ごとにKPIが設定されている。
今年度は、いわば戦略から実践の年を迎えている。

11月4日に山形県長井市で地方創生「長井の新たな魅力発信を考えるシンポジウム」が開かられた。テーマは、市民が強力なメディアになる。である。

長井市をご存知の方は東京で何人いるだろうか。聞いたこともない、という人がホトンであろう。ところが長井市は、最上川の舟運の最終地として、江戸時代から「山の港町」として、栄。山形県南部の置賜郡の中止として栄えてきた。長井からは、大豆や米、生糸が北前船で上方に運ばれ、上方からは、塩、小間物、着物が運ばれてきた。長井市内を歩くと往時の繁栄を忍ばせる商家と蔵がたくさんの残っている。同時に置賜郡当時の洋館建築物も残っている。

長井という地名は「水が集まるところを意味し、市内には多くの水路が流れ、水の音が聞こえる町である。大正時代にはこの水の良さを求めて、郡是(グンセ)製糸が立地し、その後に東芝などの電子産業が集積して、製造業の町として発展してきた。しかし、2000年ごろから、工場の海外移転が続き、経済が低迷し、人口減少が始まっている。

この長井の地方創生での戦略は2つである。
一つは、足元の強化。これは、江戸時代の商家、明治以降の洋館、水路等の景観など、これまでの歴史的なストックを生かした観光事業。
これによって、外部からの交流人口増を狙う。

もう一つが新たな産業の育成。タスホテル内にインキュベーション施設を開設。創業の機運を高めている。加えて、昭和8年に建設された長井小学校、国の有形文化財を生かして、ブックカフェやエザイナーショップなどの商業交流施設へとリノベーションを図る。


【昭和8年に建築された長井小学校】
  


Posted by 関幸子 at 01:25Comments(0)